水分や塩分をうまく排泄できないために、体内の水分量が過剰となり高血圧になります。高血圧とは、動脈硬化・心臓病・脳卒中・視力障害の悪化につながりますので、水分増加つまり体重増加に注意が必要です。
また、ホルモン等の関連する高血圧には、血圧を下げる薬を内服してもらいます。
体内の水分量が過剰になると、心臓に負担がかかり心不全を起こしてしまいます。
心臓がドキドキする・顔や足がむくむ・咳が出る・胸が苦しい・あおむけに寝ると息苦しいといった症状がでできます。血液透析で水分の除去を行ないますが、普段の水分管理が重要です。
検査のところでもお話したように、腎臓からのカリウムの排泄が悪い為、高カリウム血症になりやすく、しびれ・脱力・味覚異常・不整脈を認めます。食事からのカリウム摂取量に注意しましょう。
腎不全では、抵抗力が低下するため感染症を合併しやすい状態にあります。かぜには十分注意して、うがいや手洗いを励行し、十分な睡眠をとり、良好な栄養状態を保つようにして下さい。また、内シャントの感染には特に注意が必要です。
腎臓で作られる造血ホルモンのエリスロポエチンが少ない為に貧血が見られますが、エリスロポエチンの注射の投与によりほとんどの方が改善します。症状としては、動悸・息切れ・めまいなどがあります。
鉄分も不足すると、赤血球がつくりにくくなり貧血をきたします。
この場合も鉄剤の注射の投与にて改善できます。
尿毒素やカルシウムが皮膚に沈着したり、皮膚が乾燥するためにかゆみを認める事があります。かゆみ止めの塗り薬や飲み薬で対処します。
尿毒素(ウロクローム)が皮膚に沈着して皮膚が褐色調になってくることがあります。